松島では最近、新しいお店も増えています。
今回お伺いするのも、そんなお店のひとつになります。
取材当日はよく晴れた日でした。
写真は当日朝の、パレス松洲2階からの松島です。日差しにさざ波がきらきらしていました。
パレス松洲では、このような眺望がすべての客室よりご満喫いただけますよ(季節やお天気によって、海や島々の表情はさまざまに変わりますが)。
少し進むと、蓮池があります。こちらは瑞巌寺に所属する放生池(ほうじょうち、捕えた魚類などを放してあげるための池)です。
池の中には橋が渡された島があり、カエデの樹が1本生えていて、弁財天を祀る祠があります。池の脇はちいさな公園になっています。
蓮池を通り過ぎたところのT字路を、左に曲がります。そのまま行くと住宅地です。
少し歩くと、右手に写真のような、穴の開いた岩が見えます。まるで松島湾の奇岩のひとつが、何かの拍子に陸にあがってしまったようです。
こちらは古来「みやじま」または「みやこじま」と呼ばれた岩で、僧侶の修行場だったとのこと。松尾芭蕉と河合曾良が石巻に向かう際に、こちらの前を通ったと考えられるそうです(おくのほそ道 石巻の章)。
カフェ・アルバートは、この岩の裏手になります。
周りに広がるウッドデッキを持ったこちらの建物が、カフェ・アルバート。
お店の軒に、折からの風をはらんでシェードがはためいています。こんな日にウッドデッキ席でお茶を楽しむのは、最高の贅沢ですよね。
オーナー・マスターの桜井保さんは松島町出身。会社勤めを退いたあと、先祖伝来の土地であるこの場所でこのカフェを開業しました。店名は、1922年12月に松島を訪問したアルベルト・アインシュタインにちなみます。
桜井さんがご先祖から受け継いだのが、この日本庭園。ウッドデッキ席からの眺めです。100年以上前、明治時代からあるお庭だそうです。
こちらからは、さきほどの「みやじま」を反対側から見ることになります(写真右端になります)。
お店の中からは、桜井さんの中学時代からの趣味であるジャズが聞こえてきます。お庭とのコントラストの妙が、特に外国人の観光客の方々に好評だそうです。
店内のインテリアには、ジャズのビニール盤のディスプレイが。
こちらに飾られているレコードジャケット、すべてサイン入りなんです。ジャズ好きのかたなら、何人ものジャイアントのサインが並んでいるのを見て、ちょっと驚かれるかも知れません。
窓越しに、さきほどのお庭が見渡せます。
カウンターの端には、カフェオレボウルのコレクションがずらり。カフェオレをオーダーすると、お好みのボウルで提供されます。
メニューには4種類のブレンドコーヒーが載っています。こちらでは2か所の焙煎業者から仕入れた新鮮な豆を、ハンドドリップで淹れて提供しています。
おすすめメニュー
こちらの写真は、前掲のフレンチブレンドとは別のロースターから仕入れた豆を使用した、数量限定の「水研ぎ焙煎ハイクオリティブレンド」(500円)。
キャリア40年の焙煎職人がお米のように研いでから焙煎した、一般には販売されていないコーヒーです。
今後は豆の仕入れ先を増やし、アレンジコーヒーを始めるなどして、コーヒーのメニューを増やしていく意向だそうです。
Photo by courtesy of カフェ・アルバート. All rights reserved.
Photo by courtesy of カフェ・アルバート. All rights reserved.
これからの季節にうれしい「自家製ほろ苦コーヒーゼリー」(400円)。
たっぷりのコーヒー豆を使って抽出したコーヒーを使用しているとのことです。
カフェ・アルバートでは、オーセンティックなノンアルコール・カクテルを提供しています。お車でお越しの方も安心してお召し上がりになれます。
こちらはパイナップルジュースとオレンジジュース、レモン果汁をシェイクしたショート・カクテル「シンデレラ」(450円)です。お座りの席でカクテルグラスに注がれます。
Photo by courtesy of カフェ・アルバート. All rights reserved.
Photo by courtesy of カフェ・アルバート. All rights reserved.
こちらはノンアルコールのロング・カクテル、「アップルフレーズル」(500円)。
レモン果汁とアップルジュースにシロップを加えてシェイクしたものに、ソーダを注いでサーブされます。
メニューにはスイーツやガレットなどの軽食もありますが、同じ敷地内にあるぱんや あいざわさんのパンを購入して持ち込むこともできます。お食事の向きは、コーヒーにパン、という取り合わせはいかがでしょうか。
ご連絡先
天体観測もマスターの趣味。不定期に「天文ナイト」を開催してるよ。
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