塩竈~松島 船の旅

遊覧船「あすか」

観光客の方が松島にご来訪される際には、さまざまな交通機関をご利用いただけます。
ポピュラーな交通手段は、以下の3つでしょうか。

電車
松島町内にはJRの駅が3つあり、仙台やほかの地域と松島を結んでいます。
パレス松洲をご利用の方は、ご到着時に駅から022-354-2106宛お電話をいただければ、お迎えにあがります。
飛行機
仙台空港は、国内外各地と空路でつながっています。
岩手県北バスが仙台空港と松島を結ぶ便利なバス路線を運行しています。
マイカー
近隣地域にお住いの方、東北エリアで複数の観光スポットを訪問される方など、お車でお越しの方も多くみえられます。
パレス松洲をご利用の方は、まず駐車場にお車を停めていただいて、観光にお出かけください。

そして、今回ご紹介するのが、4つ目の交通手段。遊覧船による海路での松島訪問です。
船での松島入りはあの俳聖もたどった、由緒と伝統のあるルートです。

丸文松島汽船「芭蕉コース」

以前、遊覧船による松島湾一周コースをご紹介した、丸文松島汽船

観光遊覧船(丸文松島汽船)

こちらではまた、塩竈市の塩釜港と松島を遊覧船で結ぶ「芭蕉コース」を運行しています。
今回、この航路に乗せていただきました。


JR本塩釜駅 アクアゲート口

芭蕉コースの発着基地となる塩竈港・マリンゲート塩釜の最寄りは、JR仙石線の本塩釜駅です。
写真の駅南東側、アクアゲート口から向かいます。

松島観光の中心エリアにもっともアクセスのいいJRの駅は仙石線の松島海岸駅なのですが、仙台方面から向かう場合、時間帯によっては松島海岸駅に停まる仙石線の便は1時間に1本程度しかありません。
本塩釜駅だと、おおむね3本以上の便が停まります。仙台方面からだと便利ですね。

こちらから駅を出て、隣接するイオンタウンの前からマリンゲート塩釜まで、高架歩道「マリンデッキ塩釜」がつながっています。
こちらは津波避難デッキとして、2016年4月に完成したものです。

デッキを歩いて、5分と少し。マリンゲート塩釜が見えてきました。デッキは2階に続いています。
写真の左側には、海に浮かぶ遊覧船も写っていますね。

マリンデッキ塩釜から見たマリンゲート塩釜

マリンゲート塩釜は3階建ての白い建物。正面には、大きな垂れ幕がかかっています。
丸文松島汽船の遊覧船、塩竈市と浦戸諸島を結ぶ塩竈市営汽船の発着口としての機能を持つだけではなく、レストランやおみやげ屋さん、研修設備などが入った施設です。

写真では向かって左、方角的には北側が塩釜港に面していて、船の発着場になっています。

おくのほそ道」の旅程において、塩竈で一泊した松尾芭蕉は元禄2年5月9日の早朝に鹽竈神社を訪れ、お昼前に松島に向け船で出発しています。
このことが「芭蕉コース」の名称の由来だ、と丸文松島汽船 取締役事業部長の鈴木一也さんが教えてくれました。芭蕉の足跡をたどるルート、ということですね。

配船されたのは丸文松島汽船の兄弟会社、ニュー松島観光船の「あすか」でした。

ニュー松島観光船「あすか」

1階船室・二等席

遊覧船「あすか」は定員210名の大型船です。船室は2階建てで、3階(屋上と呼ぶほうがいいでしょうか)にオープンデッキを備えています。

芭蕉コースは予約なしで乗船できます。
運賃は1,500円ですが、事前予約、またはウェブサイトから当日乗船割引券を発行することによって、10%オフになります。

写真は1階の船室にある「あすか」の二等席です。

この芭蕉コース、鈴木部長のお話では、外国からお越しの観光客の方にとりわけ人気が高いのだとか。

2階の船室はグリーン室と呼ばれます。600円の追加料金で、こちらの船室を利用できます。
グリーン室の乗客は、2階のデッキと客室の上のオープンデッキにも出られます。

今回は、グリーン室に乗船させていただきました。

2階 グリーン席

「あすか」の2階デッキから見た塩釜港

塩釜港は奈良時代からの長い歴史を持つ港ですが、いまも工業港・漁港として宮城県内でも重要な役割を担っています。
近代的な港湾設備が広がる情景から、昔ながらの名高い絶景へと移り変わっていく眺望を楽しめるのが、芭蕉コースの醍醐味、とは鈴木部長のお言葉です。

「あすか」2階デッキから、クレーンの立ち並ぶ塩釜港を眺めます。

出航すると、すぐに左手に見えるのが、赤い鳥居をいただいた小島です。
こちらが、歌枕として古来より有名なまがき島です。この島には鹽竈神社の末社のひとつ、曲木神社が鎮座しています。

船内に、風景を日本語と英語で解説するアナウンスが流れています。
内容は最新のものにアップデートされていて、東日本大震災以降の変化にも触れています。

籬(まがき)の島


この日はじつは、いつも穏やかな松島湾の水面に珍しく白波が立つような、風の強い日でした。
でも、「あすか」はほとんど揺れませんでした。船がちょっと苦手、という方でも、安心して乗船いただけるのではないか、と思います。

以下、この日に見ることのできた島々の写真を掲載します。
この記事をお読みの方が実際に直接ご覧になるときの楽しみとして、それぞれの島についてここでは詳述しません。芭蕉が「笑っているようだ」と評した、松島の風景です。

遊覧船は松島海岸レストハウスの目の前、観光桟橋に着岸します。

瑞巌寺をはじめ、多くの観光スポットにはここから徒歩でアクセスできます。松島海岸レストハウスに入っている丸文松島汽船の松島営業所ではお荷物を預かってくれますので、そのまま観光へどうぞ。
パレス松洲にお泊りのお客さまは、観光が終わったらお電話ください。お迎えにあがります。

JR仙石線 本塩釜駅

今回のスタート地点となった本塩釜駅。
構内の観光案内所が「しおなびプラザ」として平成30年11月末にリニューアルしました。

陸奥国府の港・鹽竈神社の門前町として長い歴史を持ち、風情のある街並みと多くの歴史的建造物のある塩竈市。お寿司の街としても有名です。
ただ、魅力的な観光スポットは市内に点在していて、わかりやすいとはいえません。まず、こちらにお立ち寄りください。

塩竈市観光物産協会

tekuteほんしおがま

最近は#刀剣女子の来訪も増えている、とは塩竈市観光物産協会の中本路子さんのお話。
鹽竈神社の博物館には、多くの刀剣も収められています。

構内には新しく、お魚屋さんとランチも食べられる居酒屋さんの入った施設も開業しました。
芭蕉コースはもちろん、松島からの帰り道にもご利用になれます。帰路にちょっと立ち寄っていただくのに、便利かと思います。

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