未来へ、少しずつでも。
2011年3月11日に起こったことの記憶は、東北以外の地域に住むひとびとにとっても、そしてここ宮城県に暮らすわたしたちにとっても、わずかずつ薄れていきます。それは、ゆっくりでもわたしたちが復興に向かっている証でもあります。
観光地としての松島は、その絶景をかたちづくる島々が津波のエネルギーを分散させることで、被害が比較的軽微なものに収まりました。いつも心にしみる穏やかな風景が、結果的にわたしたちを守ってくれた、ともいえるかもしれません。
それでも、被害がまったくなかったわけではありません。多くの観光施設や店舗が浸水し、泥をかぶりました。パレス松洲でも建物には大きな被害がなかったもののライフラインの分断などがあり、1ヶ月を超える営業中断をせざるを得ませんでした。
営業再開直後のパレス松洲は多くの復興支援団体やボランティアの方々に拠点としてご活用いただき、また日帰りでの入浴のご提供は多くのボランティアの方々に、作業後の定番としてご利用いただきました。
通常営業の開始は8月となり、それからは「観光を通じた復興の支援」がわたしたちのテーマとなりました。当サイトの管理人が日経トレンディネットの取材に応じ、記事が掲載されたのもこのころになります。
あのころと、これから。
通常営業開始後、パレス松洲に宿泊される多くのお客さまから「復興の様子を見られる場所はありませんか?」と尋ねられることがしばしばありました。
気にかけていただいていることをありがたく、うれしく感じるとともに、わたしたちの歩み始めた復興へのみちのりをお伝えするのも、わたしたちがすべきことなのではないか、と感じました。
2014年夏のウェブサイト全面リニューアルに伴い、当館従業員が松島周辺の状況を取材し掲載したのが、こちらの各ページになります。ここには、平成26年初夏の松島がどのような姿だったのか、という記録が残されています。
いまはまた、このころよりもさらに復興が進んでいます。ぜひ、日本三景松島を訪れていただき、その目でご確認いただければと思います。
もう、松島はみなさんをお迎えできるよっ!! 楽しみにしてきてね!