2011年3月11日、東日本大震災による津波は宮城県沿岸に大きな被害をもたらしました。
松島湾の島々が津波のエネルギーを散らしてくれたおかげで松島町の被害が比較的軽微だったことはよく知られていますが、それでも多くの施設が浸水し、再開までに多大な努力を要しました。
今回お伺いした「伊達かふぇ」は、みちのく伊達政宗歴史館に付属するカフェです。みちのく伊達政宗歴史館は、この被害からいちはやく脱し、営業を再開した施設のひとつです。
みちのく伊達政宗歴史館までは、パレス松洲より徒歩で10分と少し。まずは高城川にかかる松島大橋を渡ってから、信号を左折します。
こちらの写真は、松島大橋から見た高城川の河口と松島です(残念ながら松島大橋は2017年5月現在架け替えの工事を行っているため、この風景はいまはゆっくりご覧いただくのがちょっと難しい状況です)。
みちのく伊達政宗歴史館
すこし歩くと、右手にみちのく伊達政宗歴史館が見えてきます。
今年は、宮城の礎をかたちづくった仙台藩祖・伊達政宗公の生誕450年に当たります。そのことを伝えるのぼりが、何本もひるがえっています。
なお、政宗公生誕450年にまつわる各種イベント情報・トピックスについては、こちらに集約されています。関心がおありの向きは、どうぞご確認を。
みちのく伊達政宗歴史館の入口です。左側に、青いボードの表示があるのが見えますでしょうか。
2017年3月11日にはこの高さまで海水が押し寄せ、展示物は泥に浸かりました。でも、多くのボランティアの方々の助力を得て、その年の4月23日には早くも再オープンに至ります。そのときの経緯については、インターネットミュージアムのレポートで読むことができます。
入口を覗くと政宗公の騎馬像と、ダースベーダーのコスチュームのモデルとなったことでも知られる政宗公の鎧「黒漆五枚胴具足」のレプリカが展示されているのが見えます。
こちらの歴史館は政宗公の生涯を、各場面を再現した蝋人形によるジオラマで追うことで構成されています。そのほかにも、東北地方出身の偉人の蝋人形などが展示されています。
精緻に造形された蝋人形によるジオラマの迫力は、もちろん直接実物を肉眼でご覧いただかないと伝わりません。歴史に関心をお持ちの方、歴女・伊達政宗クラスタのみなさんも、ぜひご来館を。
1枚だけ写真を掲載します。伊達政宗公初陣の場面です。
このほかに、館内には東日本大震災当時の様子も写真で展示されています。パレス松洲のロビーに優待券を準備しておりますので、ぜひお持ちください。
伊達かふぇ
入口をくぐると、どっさりと並べられた旅行ガイドやタウン誌・新聞に並んで、ちょっと懐かしい感じの食品サンプルがディスプレイされています。
著名な伊達デザインのひとつ「水玉模様陣羽織」の柄の暖簾の前に並べられているサンプルは、このお店が提供するさまざまな甘味・スイーツ。
ちなみにこのカフェも、東日本大震災の際には大きな被害を受けました。いまはもう、そんな様子はまったく残っていません。
「政宗ぱふぇ」(780円)をいただいてみました。迫力のボリュームです。伊達政宗公といえばだれもが連想する、三日月形の兜の前立てをかたどったビスケットが飾られています。政宗公生誕450周年を祝う小さなのぼりが立てられていました。
クリームとバニラアイス、フルーツの中には抹茶アイスが隠れていて、和風のフレーバーを添えています。
おすすめメニュー
さて、さきほどいただいた政宗ぱふぇに並んで、掲載した写真でさらなる迫力と威容を誇っているのが「戦国ぱふぇ」(1,590円)。政宗公のもっとも著名な重臣といえる片倉小十郎ののぼりが追加になっています。
価格はたぶん、だじゃれなのだと思います。甘味好きの方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
宮城の甘味といえばずんだ餅。以前掲載した洗心庵さんでも提供されています。こちらは日本茶とアソートされた「ずんだもちセット(500円、単品は400円)」。
ずんだ餅の名前の由来は諸説ありますが、伊達政宗そのひとが名付け親、という説もあるようです。真偽については、確認のしようがありませんね。
宮城県沿岸の他地域ほどの大きなものでなくとも、東日本大震災に伴う津波の被害を受けた施設は、このみちのく伊達政宗歴史館をはじめとして松島でも決して少なくありません。パレス松洲も浸水こそしませんでしたが、ライフラインの分断など小さからぬ影響を受けました。
歴史ある観光地としての松島の復興は、観光客のみなさまをお迎えし、滞在と観光を楽しんでいただくこと。そのために、わたしたちにはおもてなしの準備ができています。どうぞお越しください。
ご連絡先
戦国パフェ、おいしいよ! ……ちょっと気合は必要だけどね。