こちらの掲載内容は、2014年初夏の時点のものとなります。
幼稚園の遠足で訪れ、やがて恋人をデートに誘い、結婚し親となって子供たちを連れてくる。時が過ぎ、かわいい孫の手をひいてまた訪れる。
そんな例えが決して大げさではない、私たち宮城県民にとっては、とても親しみある水族館。私たち観光事業者にとっても、とても大きな存在です。
震災では津波被害を受け、その後の停電により酸素供給や温度管理が重要な生き物達は死んでしまったようです。それでも2か月弱で再開を果たし、初めてのゴールデンウィークに間に合いました。
震災直後、ライフラインが途絶え、営業に必要な資器材や食材も調達できずとても歯がゆい思いをしました。上水道を復旧させるような、直接的な復旧作業は私たちにはできません。
でも水族館が営業再開することを発表したときに気付きました。
災害復興とは自分たちの仕事を、普段通りのいとなみを再開することなのだと。
2016年3月追記
宮城に住む多くのひとたち、松島を訪れるひとたちに思い出を残してきたマリンピア松島水族館は、平成27年5月10日に、その88年の歴史に幕を下ろしました。
組織の老朽化などを理由に以前よりリニューアルの計画が立てられていましたが、結論は移転となりました。マリンピア松島水族館でひとびとをお迎えしていた海の生き物たちと飼育員のひとたちは、仙台市宮城野区にあらたに建造された仙台うみの杜水族館にお引越ししました。
松島水族館の跡地では、2015年6月に松島パークフェスティバルが開催されました。2016年にも、松島パークフェスティバル2016が開催予定となっています。
これからの跡地の活用については、松島町が主体となり活用方法が公募される方向です。